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■ 全ては、メルマガ誕生からはじまった。

──2002年12月。

あたしは意を決し、メールマガジンで恋を綴りはじめました。

ずっと昔から、書くことはあたしにとって「癒し」のようなものでした。

高校生時代から続けている日記。
22歳から書き始めた小説。

自分の書いたものを、誰かに読んでもらえる場が欲しい。
漠然と、あたしの中にその気持ちが芽生えたのは、26歳の頃。

あたしは、大事なことほど、いつも「できない」理由を探し、あと一歩のところで躊躇するような、臆病な気質がありました。
そんな自分に、一歩ずつでも進んでみるよう、ライターズスクールに通うことを勧めてくれたのは、当時の夫。
そのおかげで、「島田佳奈」を名乗るよりもはるか昔、ちょっとだけライターまがいのことをしてお小遣いを稼いだこともありました。

しかし、別居~離婚のバタバタが起こり、いつしか夢はまた、できない言い訳を自分にすることで遠ざかっていきました。


それから5年後。
独りの生活にも慣れ、SEとして独立して自由な身分を手に入れた頃。
あたしの中で眠っていた夢は、再びムクムクと大きくなりました。

離婚後のあたしは、それまでとは180度恋愛観が変化し、そして思想を反映するように、今までしたことのない種類の恋愛にばかり身を投じるようになっていました。
平和より刺激を求めるような恋は、夜中独りの部屋に戻ったとき、吐き出さずにはいられない「何か」を、あたしの中にたくさん生み出しました。

そんな中、自らも読者としていくつか購読していたメールマガジンを「配信する側」になろうと思ったのは、ほんの思いつきでした。

「大好きなメルマガの著者と、同じところに立ち、少しでも近づきたい」
「書くのも読むのも無料なら、気軽に始められる」
「あたしと同じような境遇の人に、共感を持ってもらえるようなモノを書きたい」

そんな気持ちで『愛がなきゃ生きていけない』を創刊した頃、あたしはまだ「誰にも言えない恋」の真っ只中にいました。
当時の、マスターベーションとしかいいようのない、痛みを吐き出すような内容は、今振り返るとたいへん恥ずかしいモノですが、そこにひとつだけ面白い現象がありました。

「私も不倫の恋に悩んでいます」
「がんばってください!きっといつか答えはみつかるはずです」
「自分の彼女が、どんな気持ちでいるのか、初めてわかったような気がします」

同じような境遇の人、昔そんな恋をしたことがある人から、たくさんのメールが届いたのです。
独りの部屋で、誰にも見せない戯言を綴っていた頃には、考えられないことでした。

そしてそれは、同時にひとつの可能性をあたしの中に生み出しました。
「誰にも言えないような恋愛に悩む人が、共感したり励まされたりするようなモノを、あたしはもっと“プロとして”発信したい」

『愛生き』創刊から4年。
昔から憧れていた「書くこと」は、いつしか夢から現実へと変化を遂げていました。

「プロのモノカキになった以上、時間と労力と内容を踏まえ、今度は多少ともお金を頂き、それに見合う満足度の高いモノを配信しよう」
2006年12月、あたしはそんな気持ちで、『愛さえあれば、いいのよ。~外道的恋愛成功法~』を創刊しました。

途中、ウォーミングアップのつもりで、他者が発行するメルマガにライターとして参加し、新たなファンを獲得したことも、その後の自信に繋がりました。
それが『裸の部活動』~ブラックレーベル~』です。

そして、ずっと憧れつつも「あたしになんかできるのだろうか」と内心思っていた、憧れの書籍出版デビューを果たせたのも、『愛さえ』の創刊がきっかけでした。


「一歩でも進んでみると、世界が変わる」
振り返ると、体感するような場面はいくつもありました。

そんな現在(2007.4)、あたしは、
「すべては繋がっている。ひとつも無駄なことなどない」
ことを実感しています。


あたしの上を通り過ぎた、数々の恋愛。
忘れたい過去もたくさんあります。

それらの恋を、いろんな過去を、あのとき感じた想いを。
必要なとき以外は思い出さずにいられるよう、あたしは書き残すことで記憶の奥底にしまいました。

過去を抱えたままでは、先には進めません。
重たい荷物を背中から下ろしたからこそ、身軽で自由に飛び立てる羽が生えたのです。


そしてあたしは、今の「あたし」になれた──そんな気がします。

posted by choco


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